DAICHI KOMATSU DESIGN STUDIO

KANPAI
公立大学法人 宮城大学| 2025
Dry lacquer sake vessels
公立大学法人宮城大学は、地域に根ざした大学として、看護学・事業構想・食産業の3つの専門領域を擁した大学です。
それぞれの視座から「地域の歴史や文脈」「人々の健康、命、そして想い」を守り、そこに暮らす人々の暮らしをよりよくするために何ができるのか(モノ・コトづくり)考え続けることを大学のアイデンティティとしています。
宮城大学のブランディングの一環として、産学連携を行政や企業と行う際に手渡せるような、宮城大学らしい特別なギフトの開発をしたいという要望があり、コンセプト立案からプロダクト・パッケージデザインまでを担当しました。
3つの学群に通底するコンセプトとして「LIFE」を掲げ、すでに大学のギフトとしてあった『大学生の純米大吟醸』と共に渡せるような酒器を提案。
デザインのモチーフには、古来から特別な酒器として、迎賓や志を共にする仲間との酒席で使われていた「馬上杯」型を採用しました。
また、宮城大学教授の土岐謙次氏が専門とする「乾漆」技法を用いることで、他にはない宮城大らしさをアピールするための起点になると考えました。
土岐氏の乾漆技法では、3Dプリンタやデジタルファブリケーションを活用することで、自由な曲面形状を乾漆で効率的に実現できるのが特徴です。
飲み口の内側と外側のそれぞれで、乾漆による曲面シェルを作り、口縁部で接合することで強度と保温性を兼ねた中空構造を設計。
口当たりの良さに加えて、日本酒の温度変化が起きにくくなる効果を狙いました。
また、上から見たときに三角形の形状をしているのは、大学の「3学群」という象徴的側面と、飲む場所によって味の変化を楽しむことができるという機能的側面を合わせています。
取手部分には、宮城県内で伐採され「未利用材」としてチップ化されてしまう、広葉樹(シデ・クヌギ)を活用。
取手底にはスマートフォンにかざすことで、本製品のストーリー映像にアクセスできるようなNFCタグを埋め込んでいます。(本技術は土岐謙次教授の特許技術を応用。)
地域に根差し実践する大学だからこそ、足元にある技術や素材を一つのコンセプトや製品としてまとめあげることで、大学のユニークさや独自性を伝えられるギフトになると考えました。
Planning:Toru Nakaki, Kenji Toki(MYU)
Design & Concept Making : Daichi Komatsu (TORCH)
Technical Direction:Kenji Toki(MYU)
Urushi Work:Go Shizen koubou
Wood Work:Saga Kogei
Wood Supplier:Toyoma Forestry Cooperative
Photo & Movie:Keigo Takahashi (&lifeʼs) , FLOT
Location:CAFE soyo
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https://www.myu.ac.jp/news/gifts/












